アートメンチ.com

アートについて悩んだあげく ダメになっていくブログ。

偶然の演出と、必然の産出



 

「キュレーター」は社会の“コンパス”―東京都現代美術館・長谷川祐子(後編)

 

 

東京都現代美術館のチーフキュレーター、長谷川裕子さんのインタビュー後編。

美術の事から、一般論的なキュレーションの仕方まで。

 

前篇では、キュレーション、そして美術作品の展覧会を予言的だと言った事が

なにやら印象的で、気になっていた後編だった。

少し、一般的な、美術に偏らないインタビューになってしまったので

物足りなさも感じたのだが、やはりなかなか興味深い

 

 

”ようするに自分で“マッピング”することが大事なんです。

誰かが描くマップの中に身を置いていればいいという時代じゃないですね。

特に作り手が自身の創作行為を批評的に見つつ、

自らのポジションをクリアにすることが重要だと私は思います。”

 

などなど。

しかし、マッピングとは具体的にはどうしたらいいのだろう。

 

創作全般を予言と比喩すると

まず、過去の状況と現在の条件などの情報をまとめる事が必要であり、

予言を効果的に仕上げ、発信する為に、演出が必要だろうという事だろうか。

 

イメージは占いの館のように

情報から未来を予言して、薄暗く狭い空間の中で水晶玉をのぞいて

ぼそぼそと語るような、演出。それらすべてを見極めなくてはという事なのだろう。

 

それにしても、自分自身をキュレーションするに中で、

 

”自分をポジショニングすることはそれくらい重要です。

大学の講義でアーティスト志望の人たちによく話すのは、

アート活動はプロダクションだけでなく、プロセスとして

(1)「シチュエーション」

(2)「コンディション」

(3)「プロダクション」

(4)「ポストプロダクション」

といった部分も含まれるということなんです。”

 

この中の4っつ目のポストプロダクションとは、簡単なようで難しい。

 

しかし、僕が感じるキュレーションとは

必然性の創造

というのが一番大事な事だと思ったのであります。

 

 


 
にほんブログ村 美術ブログ 現代美術へ