ある日のサーカスの残響
ティム・ウォーカー Tim Walker
1970年生、イギリス出身、ファッションフォトグラファー。
服が主役ではないファッション写真
カラフルで可愛らしくて、楽しげなのだが退廃的な雰囲気もあるファッション写真を撮る
ティム・ウォーカー。ヴォーグなど有名雑誌の写真を撮るのだが、
服がメインとは思えない。彼の世界観が全面に押し出されていて、
そこがイイ。
"While most fashion shoots might be concerned with make-up,
clothing and props, Walker’s inventions require
the inventions of model makers, small creatures
and surreal landscapes to conjure the surrealist dreamscape works. "
“ほとんどのファッション写真がメイク、洋服、小道具に力を入れる中、
ウォーカーの発明は、
小動物やシュールリアリストの描く白昼夢の風景を取り入れた
背景・セット作りが印象的だ。”
Reference/参照
(http://www.culturecompass.co.uk/2008/06/23/tim-walker-pictures/)
シュールリアリズムな風景、特にルネ・マグリットの描く絵を僕は想像する。
ファンタジー小説からの影響
そして、この世界観はどこからの影響かと、探っていくと、
ティム・ウォーカーの少年時代に読んだファンタジー小説に行きつく、
C・S・ルイスの「ナルニア物語」と
さらには神話や伝説から少年ティム・ウォーカーは
様々な想像力を発揮し、夢を見、それをノートに描き、
大人のティム・ウォーカーがそれをファッション写真という形で
具現化しているという具合だろう。ピーター・パン的な人物なのだろうか。
アイディアの宝箱の様なスケッチブック
その少年ティムが描いた夢をアイディア出しする
ティム・ウォーカーの
スケッチブックがまた興味深い。
選び貼られた写真の色味はやはりティム・ウォーカー色だ。
このイメージ、楽しげだが退廃的と僕は表現したいが
他にはどんな言葉があるかと思ったら、
"The images have a sense of renaissance opulence with a modernist palette,
and we see echoes of surrealism throughout."
“そのイメージはルネッサンスの華やかさ・絢爛さと
モダニスト・現代の色彩を合わせたセンスを持っている。
我々はシュールリアリズムの残響をみるのだ。”
なんて表現もあったのでメモしとく。